ドメーヌ・ド・ラ・セネシャリエール|自然派白ワインの革新者
ドメーヌ・ド・ラ・セネシャリエール|マルク・ペノ
自然派ワインの先駆者として知られるマルク・ペノ氏が手がける、ロワール地方の名門ワイナリー。 “ミュスカデのイメージを覆す”という信念のもと、手摘み・自然発酵・SO2無添加を貫き、 独自の低温マセラシオン「ニュイタージュ」製法で、旨味と香りを最大限に引き出した白ワインを生み出しています。

ドメーヌ・ド・ラ・セネシャリエールについて
ペノ家は1890年頃からロワール川下流のナントの南に位置するセーヴル川とメーヌ川の合流地域でワインを造っており、マルク・ペノは1980年よりこの地でワイン造りを行っている。以前はAOCミュスカデでワインを生産していたが、ある日仲間とブラインドテイスティングをした際に、自らのミュスカデの香りの悪さに驚き衝撃を受ける。そして、「ミュスカデは世界で一番美味しい白ワインができるはずだ!」と決意し自然派ワインの先駆者たちと出会い、考え方が180度変わり独自の製法を確立していく。
その結果、一般的なミュスカデと香りが違うとの理由でAOCを剥奪され、現在はVin de Tableとして出荷している。しかし、そのワインはブドウ本来の味が生きている素晴らしいナチュラルなワインである。
■ 土壌と気候
この地域は大西洋性気候で冬は穏やかで夏は乾燥しており雷雨も少ないミクロクリマ。土壌は砂利や片岩(シスト)で石灰質が主流のフランスでは珍しく、酸がありミネラル分豊富なワインができる。
■ 栽培
化学肥料や農薬を使わず、微生物を活かした有機栽培を行う。地中深くに根を張ることでその土地のテロワールが表現されると考え、樹齢50年ほどの樹も大切に手入れしている。特に、0.5haの区画には牡蠣の貝殻を粉砕して撒き、土壌のエネルギーを高めている。また、収穫量を極限まで減らして濃縮した味わいのブドウに仕上げている。
■ 収穫と発酵
機械摘みが主流のこの地域において、彼は人の手で収穫することにこだわっている。完熟度の違うブドウを2回に分けて手摘みし、小さな箱を使って果実を潰さないように運び込む。
SO2や培養酵母は一切使用せず、天然酵母によって醗酵。彼の醸造方法の特徴はニュイタージュという製法で、夜中の3時にプレスを行い、亜硫酸無添加で低温醗酵させている。ニュイタージュとは夜(ニュイ)の名前の通り、空気と遮断した状態で6〜7時間マセラシオンすることで、果皮にある香りや旨味成分を果汁に抽出する製法である。

■ 栽培品種
- ミュスカデ(ムロン・ド・ブルゴーニュ)
- グロ・プラン(フォル・ブランシュ)約3ha
- アブリュー(Abouriou)約0.28ha
■ 認証
エコセール申請中
■ 評価
ヴァン・エ・ヴィニョーブル・エ・ヴィニョロン掲載。ギィド・アシェットにも掲載されており高評価を得ている。発酵や熟成に時間がかかるためコンクールには出品していない。
